墨液に関してこんな質問をされることがあります。
「墨液はどれくらいもちますか?」
開封前の墨液の保管期限は、
ニカワ系墨液2年以内、合成糊系墨液5年以内、濃墨~超濃墨液は3~4年です。
例) にかわ系墨液「書芸呉竹 呉竹」 合成糊系「玄宗 墨運堂」
開封後の期限は特に無いですが、なるべく早くお使いいただき、出来れば冷蔵保存してください。
冬場は固まる場合がありますので、常温に戻してからお使いください。
墨液を長い間放っておくと腐ることがあるんです。
これは墨の製造過程でススと一緒に練られるニカワが原因です。
ニカワは牛やシカ、動物の皮や骨などを煮て乾燥させたもので、腐敗には強くありません。
使いかけの墨液に関しては、
気温にもよりますが、数日であればフタが付いている硯や墨池に入れておけば大丈夫です。
しっかり密閉して冷蔵庫に保管しておけば数週間保存可能です。
こうして保管した墨を宿墨と言います。
宿墨はあまり良いこととされていませんが、意図的にこれを使う方もおられます。
面白いにじみが出ることがあるそうです。
興味がある方は試してみてください。
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