心に残る熊谷守一の言葉を集めてみました。
川には川に合った生き物が住む。
上流には上流の生き物がいる。
自分の分際を忘れるより、自分の分際を守って生きた方が、世の中によいとわたしは思うのです。
「蒼蝿 1976年」
色は何が上品かと言うと、白と黒ですからね。
だって、白は誰が描こうたって描けやしないです。白が一番です。
「岐阜日日新聞 1978年10月2日」
うまく書こうとすればうまく書けない、うまく書こうと思わなければ少しはうまくできる、というぐらいの意味なんでしょうかね。
うまく書こうと思ったことはないが、うまくいくこともあり、うまくいかないこともあるんですよ。
「へたも絵のうち」ってわたしがいったのは、へたでも、うまくても、絵は絵だっていうことで、いい絵か悪い絵かは、見る人が見ればわかるんじゃないんですか。自分でうまくできたと思っていても、あとになってみると、なんとへたなんだろうなと思うことがなんどもあって困りました。
「守一 九十六才 1975年」
無一物 熊谷守一の書