書道筆の値段は、穂の質と量、筆管の質と大きさ、製作にかかる手間・技術料です。
穂はほぼ中国を中心とした海外からの輸入に頼っており、原毛の価格は需要と供給の市場原理で決まります。
高価な筆の代表は羊毛筆で、この羊毛は江南の山羊と言われており、中国の中でも上質です。
数が少なく希少性の高い毛でもあります。
この毛は生えている部分を10数種類に区分されます。
毛が細く、艶があり、弾力に富み、長さがある毛はほんのわずかしか採れません。
その羊が若いか年寄りかでも区別されます。
高価な筆はその毛を調達するのがたいへん困難ですので、それを知るだけでも「もっと筆を大事に使おう」と思いますね^_^
上記のことから、
「価格の高い筆」=「使いやすい筆」「よい作品が書ける」ということではないことがお分かりいただけると思います。
いや、むしろ使いにくいですよね。
高価な筆の穂は一般的に毛が細く、柔らかで、長い。
これを使いこなすには多くの経験とすぐれた技術を必要とします。
それでもその筆でないと出せない線があり、書道家さんの探究心が刺激されるんですね。