魚拓がブームの兆し?

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投稿日:2015年10月7日

釣った魚に墨を塗って紙などにうつす「魚拓」

この魚拓が、日本の伝統的なアートとして海外で注目され、さらなる発展を遂げているのをご存知でしょうか?

魚拓
漁師が収穫した魚をカメラで写真として記録出来なかった時代、日本人は自分で釣った魚に墨や絵の具などを塗って紙や布に転写する「魚拓」という記録方法を生み出しました。

かつて日本の漁師は、紙、墨、筆、ワラ紙を船に積んで海に出かけていたのです。
魚拓をとられた魚は、洗って元の状態に戻してから市場で売られたり海に戻されたりしたようです。

魚拓の歴史としては、江戸時代に庄内藩の酒井忠発による奨励のもとで栄え、1800年代には目や尾びれなどを加える美術的な要素も加わったと言われています。

魚拓には、
魚に直接墨をつけて紙や布に転写する「直接法」と、
魚に紙や布をのせてその上から角や絵の具で色付けする「間接法」があります。

現在の日本では、魚拓文化は一部の釣り愛好家の間でのみ続いていますが、この独特の文化に着目した海外の現代アーティストたちが、新たな「魚拓アート」を創造しています。

ハワイ在住のナオキ氏は、直接法と間接法を使いながら、鮮やかで多彩な魚拓を作っています。
保存性に優れた特別なワラ紙に、最初に黒色で軽く転写した後に、さらにカラフルに色付けをする。
そうすることで魚の細部や模様までが表現され、水中の魚がリアルに描かれるのです。

ヘザー・フォートナー氏は、1枚の紙に複数の魚を使って魚拓を作成。
さらに海藻を加えることで、優美な作品に仕上げます。
彼女は魚を釣らずに、すでに死んだ魚かビーチに打ち上がった魚を使用するそうです。
そして魚は何度も使い、最終的に庭に埋めるのだとか。
彼女の目的は「魚は激減している資源だと人々に知ってもらうこと」なので、制作過程においても魚を無駄にすることはないのです。

海外の人気アーティストたちによって、新たなアートとして生まれ変わった魚拓作品は、彼らの公式サイトで観ることができます。

大阪教材社
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