現在では、「かな」といえば、かたかな・ひらがなとされ、教育や新聞雑誌に用いられていますが、字数が少なく形体も極端に単純化しているので、これだけで書をかくと見た目に単調のきらいがあります。
そこでこの変体がなを適当に組み合わせることによって変化と美がうまれてきます。
変体がなは、別名万葉仮名とも言われています。漢字の草書体を簡易化してでてきたもので、ただその簡易化の程度が、ひらがなほど極端でないところが相違点です。
変体がなは、艶やかで美しい味わい深さがあるので、運筆は滑らかさが求められます。
曲線によって構成されていますが、曲線が多い字は軟弱になりやすいので、柔らかいなかにもしっかりしたところがあるように書くことが大切です。
大阪教材社
盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3