鄭文公碑/鄭文下碑/鄭羲下碑の特色は?
鄭文公碑/鄭文下碑/鄭羲下碑は、楷書のお手本として、大変重要な古典です。
作者や特徴など詳しく確認していきましょう。
鄭文公碑/鄭文下碑/鄭羲下碑とは
鄭文公碑(ていぶんこうひ)は、上碑・下碑の2種類あります。
一般的に鄭文公碑といった場合は、ほとんどの場合鄭文下碑の方で、臨書に使用されるのも通常は鄭文下碑です。
鄭文下碑は、鄭道昭が父である鄭羲のために書して、
はじめ天柱山に刻したものを鄭文上碑、
上碑の刻された摩崖があまりよくなく、
※摩崖 天然の岩壁を利用して文字や画を刻したもの。宋代では「磨崖」清代では「摩崖」と表記
鄭文公碑/鄭文下碑/鄭羲下碑の特徴
筆法は、鋭く深く強い円筆で書かれています。
円筆とは、
円筆で書かれた文字は、ゆったりとして大らかな感じになります。
円筆とは別に方筆という書き方があります。
他に円筆で書く作品は、石門銘などがあります。
均一な太さの線、丸みのある画のような篆書体のような特徴や、円筆による線が特徴的な隷書体のような要素が含まれています。
鄭文公碑/鄭文下碑/鄭羲下碑の作者 鄭道昭(てい どうしょう)
北魏の官吏・書家。字は僖伯(きはく)、
滎陽(河南省開封県)の人。
六朝楷書の名手で、清代末には、北碑書の最も重要なテキストとして人気を博します。
日本では、楊守敬の啓蒙により、日下部鳴鶴・巖谷一六らの楷書に影響を与えました。
現在においても、楷書の手本として重要な存在です。
署名されていても無名の人物ばかりの南北朝時代の書家の中で、名と伝が残されている数少ない書家でもあります。
鄭道昭の他の碑
・論経書詩
鄭文下碑を深く学ぶには、
1字の大きさが15㎠ほどあり、力強く雄大な趣きが魅力的です。
磨滅していて、判読しにくいです。
・登雲峰山観海童詩
五言の詩。その風格は、論経書詩のように文字は細いが、
・天柱山東堪石室銘
鄭文公碑/鄭文下碑/鄭羲下碑 臨書のポイント
- 円勢といわれる伸びやかな筆勢と強い筆力
- やや横広の字形
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