八分体とは?
書道で隷書を学ぶにあたって、八分(体)という言葉がでてきます。
八分(体)とは、どのようなものなのでしょうか?
以下で解説させていただきます。
八分体とは?
八分体(はっぷんたい)とは、隷書の書体の一つです。
素朴な要素を残す古隷から発展し、波磔をもつ装飾的な要素が備わった書体です。
横画を強調する書体で、文字が横長という特徴があります。
八分体の名前の由来
名前の由来は諸説ありますが、八の字を書くように横画の用筆で、逆入筆し、収筆で跳ね上げるところからこのように呼ばれています。
※波磔
(はたく)画の右はらいのことで、波のような線の流れ
波磔のような装飾が見られない初期の隷書を古隷(これい)や秦隷(しんれい)いいます。
八分体が出来たのはいつ頃?
八分体は、書体の成立に関しても諸説あり、王次仲がつくったとも、後漢の蔡邕がつくったともいわれています。前漢に成立し、以降洗練されていったものと考えられています。
「秦篆漢隷」といわれるように、篆書体は秦の時代、隷書体は漢の時代に栄えました。
「居延漢簡」や「流沙墜簡」の中にも、すでに八分体が見られます。
八分体の代表古典
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3