仮名書道手本にすべき古典は?
日本の書道の美といえば、仮名ということになると思います。
そしてこの仮名は、古典抜きでは語れません。仮名を学ぶ人にとって、古典は大変貴重なお手本です。
- 仮名書道の古典ってどんなものがある?
- 仮名書道の古典を臨書する時期は?
- 仮名書道の古典、はじめに選ぶお手本は何がよい?
- 選んだ古典、どのくらいの期間取り組む?
- その他、仮名書道の古典の臨書について
- 仮名書道の古典の観るポイントは?
仮名書道の古典ってどんなものがある?
古筆ともいいますが、古人の筆跡のことですが、古筆に関しては厳密には南北朝時代以前の筆跡をいうようです。
仮名の古典には、その当時特有の風格があり、表現力が素晴らしさがあります。
高野切第一種・高野切第二種・高野切第三種・寸松庵色紙・升色紙・継色紙・針切・秋萩帖
関戸古今集・元永本古今集・粘葉本和漢朗詠集・本阿弥切・石山切・香紙切・一条摂政集
十五番歌合・藍紙本万葉集 など
上記のリンクをクリックまたはタップしていただけましたら、各古典の詳しい内容をご覧いただけます。
仮名書道の古典を臨書する時期は?
仮名の古典を臨書するタイミングは、指導を受けている先生に確認しましょう。
ある程度仮名の基本をおさえたら、古典の臨書に入られてもよいと思います。
散らし書きの基本を学んだら、いろんな臨書に取り組んでみてください。
仮名書道の古典、はじめに選ぶお手本は何がよい?
先生にご指導いただいている場合は、先生に相談してください。
はじめに取り組み古典としては、高野切第一種・高野切第三種・関戸本古今集がオススメです。
仮名書道の古典を学ぶ様々な要件を備えている上に、風格もあるからです。
基本的なことを学べる上に個性的なクセが無いので、はじめるには最適です。
高野切は、ゆっくりとした運筆でおおらかです。
関戸本古今集は、スピード感があり、切れ味があります。
初心者向きの仮名書道の古典の条件は、以下の3ポイントです。
- 文字の形が正統的
- 線質が基本的
- 分量が十分にある
選んだ古典、どのくらいの期間取り組む?
では、どのくらいその古典に取り組めばよいかということですが、各古典ごとに期間設定されているわけではあいません。
自分が納得できるまでになるのですが、一通りやったくらいで次の古典にすすむのは勿体ない気がいたします。
いろんな古典を臨書するよりは、まず1つの古典を徹底的に取り組んでみてはいかがでしょうか?
その他、仮名書道の古典の臨書について
古典の臨書は、なるべくお手本の原寸大でした方がよいです。
同じ大きさで臨書することで、筆者の技法や線の変化がよくわかります。
手本を敷いて書き写すのも勉強になります。
臨書の用紙は、練習用や清書用が市販されていますので、専用のものを選んでください。
紙の色合いもなるべくお手本と同じ色合いを選ぶ方がよいです。紙の色の違いで、墨の濃さが違ってくるからです。
仮名書道の古典の観るポイントは?
いざ作品を鑑賞しようと思っても、どのを観ればよいか分からない。そもそも何と書いているか分からないということがあると思います。
仮に読めたとしても、古典の観るポイントが分からないともったいないものです。
仮名書道の古典の良さは、品格や渋さですが、なかなか簡単に理解できるものではありません。
仮名書道の古典の観るべきポイントを1つあげるとすれば線です。
線の流れ、筆の動き、命毛の動き方に、筆者の表現力が現れます。
まずは、いろんな古典を観るのが鑑賞への近道です。
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