香紙切とは
香紙切の作者は?
香紙切の作者は、小大君(こだいのきみ 平安時代中ごろの人)と伝えられています。
香紙切の特徴
料紙は香紙、もとは粘葉装の冊子本です。丁子で染めた香紙に書写しているので「香紙切」といいます。
完本が伝わらない平安時代の散逸歌集『麗華集』を書写した古筆切です。
1面の行数は一定しておらず、6行書き、7行書き、8行書き、9行書きがあります。
歌1首2行書きで、詞書は歌より4、5字または5、6字低く書いています。
字形を整えることを求めず、自由に早く書き流しています。
面相筆のような穂先の細い筆で書いたようにみえ、線は細く、筆力は強いです。
運筆と連綿は非常に巧妙で、たくさんの文字を続けて書いています。
「あきのよをねざめてきけばゝりま山いをのなみとにちどりなくなり」の「いをのなみとにちどりな」は11字を続けて書いています。
「一人ゐてながむるやどのをぎのはにかぜこそわたれあきのゆふぐれ」の「ながむるやどのをぎのはに」の12字を続けて書いています。
5~8字くらいの連綿はたくさんあります。
香紙切のかなは、かなの草の体です。
香紙切の臨書書き方のヒント
- 線は細く、強い筆力
- 巧妙な運筆と連綿
香紙切にオススメの臨書用紙・料紙・筆
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3