袁安碑と袁敞碑
袁安碑(えんあんひ)とは?
(えんあんひ)
後漢92年の刻とされる篆書体。当時隷書が多かった漢代には珍しい篆書体の碑。
後漢に官位の最高である司徒を務めた袁安の墓碑。
袁安碑の現物は、現在河南省博物館に所蔵されています。
碑文は1行16字、10行。真ん中2行は丸い穴が穿たれているため1行14字。
袁安碑の特徴
袁安碑の篆書体は、秦篆の冷厳さはなく、ゆるやかな結体で、柔軟な線質、のびのびとした運筆で、洗練度の高い書風です。誤字はかなりの割合で見られます。
なぜこの時代に書体が篆書であるのかという理由に関しては、袁安碑の刻年が不明なため結論が出ていません。
袁敞碑(えんしょうひ)とは?
袁敞碑(えんしょうひ)
後漢117年の刻とされる篆書体。
後漢に当時高官である司空を務めた袁安の第3子である袁敞の墓碑。
袁敞碑の現物は、現在遼寧省博物館に所蔵されています。
碑文は篆書で1行17字、10行。真ん中2行は丸い穴が穿たれているため1行15字。
保存状態は良くない。
袁敞碑の特徴
袁安碑と袁敞碑はともに同一筆跡。
の篆書体は、袁安碑同様、秦篆の冷厳さはなく、ゆるやかな結体で、柔軟な線質、のびのびとした運筆で、洗練度の高い書風です。誤字はかなりの割合で見られます。
なぜこの時代に書体が篆書であるのかという理由に関しては、袁安碑と同様に袁敞碑の刻年が不明なため結論が出ていません。
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3
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