扇面は扇形の特殊な形になっているので、書くときにはちょっとしたルールがあります。
本文は各行を円心に向かって書くようにし、同時に折り目にしたがって書きます。
全体の調和を考えて、下部の字は上部よりも少し小さめに書くようにします。
字割りは各人の工夫でうまく納まれば、どのように書いても大丈夫です。
最後の行はその前の行より字数を少なくして納めるようにすれば、落款を書くのに都合がよくなります。
もしくは、本文をいくらか極端なぐらいに右に寄せて余白を十分にとり、広い紙面を利用して落款に創意工夫するのもよいと思います。
和歌や俳句を書く場合は、色紙と同じように自作のものか他作のものかを区別するために署名します。
詠題(歌の題名)があるときは、これを右に書きます。
作者の名前は詠題の下に書くのが一般的で、左には自作者か書いた人の署名をします。