皇甫誕碑とは
皇甫誕碑とは
初唐の三大家の一人で楷書の四大家の一人でもある欧陽詢の楷書です。
于志寧が撰文。縦294×横110cm。28行、行ごとに59字。
皇甫誕碑は西安に現存します。
隋に仕えた皇甫誕の碑で、唐代に皇甫誕の子である無逸が建てました。
この碑は1596年に割れたため、それ以前の拓本を「未断本」と呼び、特に文中の22行「参綜機務」の務の字が裂けていないものを最旧拓本としています。
刻字はしだいに風化や磨滅で文字が欠け、清初には「無逸」の2字が残っているので「無逸本」といいますが、最近の拓本ではこの2字も消えています。
皇甫誕碑の特徴
欧陽詢が書いた「化度寺邕禅師塔銘」・「九成宮醴泉銘」・「温彦博碑」の中で「皇甫誕碑」が最も筆勢が力強い書風です。
線が比較的細く引き締まり、背勢で欧陽詢に筆法がそのまま表現されています。
結構法が整い、用筆法も明快で、初唐を代表する楷書の1つです。
欧陽詢の書を学ぶには皇甫誕碑から入るとよいと言われるだけあって、欧陽詢の筆法を学ぶには習いやすく、筆力をつけるのに適しています。
字形は右上がりで緊密、北魏の張猛龍碑にも通じる特徴があり、北朝系の影響を感じます。
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3
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