九成宮醴泉銘の特徴や臨書の書き方
書道を習うには、
日常的に使用するのは、ほとんどが楷書体だからです。
楷書体の字形は、その他の書体(行書・草書・篆書・隷書)よりも
その楷書体の書法を学ぶには、欧陽詢の作、
九成宮醴泉銘の読み方は?
九成宮醴泉銘は、「きゅうせいきゅうれいせんめい」と読みます。
九成宮醴泉銘の作者は?
九成宮醴泉銘は、欧陽詢(おうようじゅん)です。
欧陽詢は、初唐の書家で初唐四大家の1人です。
詳しくは、欧陽詢の書風や特徴、人物像は?をご覧ください。
欧陽詢の書は、ほかに「皇甫誕碑」「化度寺邕禅師塔銘」「温彦博碑」などがあります。
九成宮醴泉銘について
632年の刻で、魏徴の撰、欧陽詢の書、楷書です。
碑石は縦224×横109cm
24行、行ごとに50字
額は「九成宮醴泉銘」と篆書陽文の2行6字。
唐の太宗が九成宮に避暑したとき、その付近から泉を発見した記念碑で、欧陽詢が75歳のときに勅命を受けて書いたものです。
九成宮醴泉銘は、著名な作品であるが故に、たくさん拓本が行われた結果、文字が磨滅し痩せてしまいました。その後、改刻を加えたので本来の形は失われてしまいました。
原石拓の著名なものに、以下のものがあります。
- 明 李祺旧蔵本(北宋拓) 最精最旧の拓
- 海内第一本(南宋拓) 楊守敬の跋があるもの
- 端方旧蔵本(南宋拓)
など
九成宮醴泉銘の特徴 臨書のポイント
- 楷書の極則
- 厳正な結構
- 強い筆力
- 不即不離
九成宮醴泉銘は、欧陽詢が皇帝の命によって書いたものです。
特に心を込めて揮毫したものだけあって、美しく整っています。
欧陽詢作の中では、字が比較的大きく、形も最も整っています。
結体は、ゆったりしています。
画の間隔や長短は一律になっていないのに、
画数の多い字は、短い画をつめて長い画をのばし、
九成宮醴泉銘の文字は、やや縦長です。
点画は、他の古典と比べると、変化や動きはあまりなく、
横画は、
太さは、右に行くほどやや太めです。
縦画は、直線に近いですが、
頭部が大きく力強く、脚部はあまり太くありません。
左はらいは、ゆるみなく力強いです。
右はらいは、直線的であまり抑揚なく、
ハネに関して、縦画のハネ、風がまえの右下にあるようなハネは、
字形 九成宮醴泉銘の字形は、一般的に右上がりです。
九成宮醴泉銘 臨書 楷書2文字「■書」
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