十五番歌合とは
十五番歌合の筆者は?
筆者は、撰者の藤原公任(ふじわらのきんとう)とされてきましたが、藤原伊房(ふじわらのこれふさ)ではないかともいわれています。
同筆とされているものには、以下があります。
「伝公任筆藍紙本萬葉集」
「紙朗詠集」
「伊房筆北山抄」
「伝伊経筆尼子切」
十五番歌合について
料紙は、唐紙と蝋箋で布目はなく、白、藍、茶などの具引きに、孔雀の丸、獅子の丸、鳳凰の丸、菱唐草などが刷られています。
歌は三十六歌仙と同じものが多く、歌人は柿本人麻呂・山部赤人など、古今和歌集・萬葉集・後撰和歌集・拾遺和歌集時代の名家である30人のすぐれた和歌をあげています。
30人の代表歌を1首ずつ選び、左右に分けて十五番の歌合わせの形式で構成されています。
時代の異なる歌人の組み合わせたもので、藤原公任の和歌における意識を表明した歌学書のようなものです。
もとは巻子本に30首書写されたものと考えられていますが、今知られているのは、前田家蔵の8首と、諸家で保管されている6首です。
十五番歌合の特徴
書体は草書です。
構成上多くの変化がみられ、稜々とした気骨を感じます。
大ぶりで躍動感ある放ち書きです。
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3