筋切・通切とは
筋切・通切の作者は?
筋切・通切は、藤原佐理の筆と伝えられていますが、現在の研究では藤原行成の曾孫の定実(さだざね)の筆ではないかとも言われています。
筋切・通切について
筋切・通切は、「古今和歌集」を書写した断簡です。
もとは粘葉装(でっちょうそう)の冊子本。
料紙は斐紙(ひし)の色紙・飛雲紙・羅紋紙で、縦22×横14cm
藍と紫の飛雲(とびくも)を漉きこみ、ついで金銀のもみ箔を一面にまき、さらに銀泥の線を引いた料紙に「古今和歌集」巻第4の巻頭を書写したものです。
銀泥で縦の線を引いているので「筋切」といいます。
料紙の裏に篩(ふるい)の目のような文様があるので「通切」(とおしぎれ)ともいいます。
関戸家に所蔵されています。
筋切・通切の特徴
筋切・通切は、字形の簡略な女手が主で、字形の煩雑な草書を少し混ぜて書いています。
字形はよく整っており、縦長の文字が多い。
線は繊細で、よく伸びており、連綿は自然で巧妙です。放書もかなり見られます。
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3