元暦校本万葉集とは
元暦校本万葉集の読み方
元暦校本万葉集は、「げんりゃくこうほんまんようしゅう」と読みます。
元暦校本万葉集の作者は?
藤原行成(ふじわらゆきなり)・藤原定頼(ふじわらさだより)・藤原公任(ふじわらきんとう)・源俊頼(みなもととしより)・葉室光俊(はむろみつとし)・宗尊親王(むねたかしんのう)・寂蓮(じゃくれん)らによって書かれたと伝えられています。
元暦校本万葉集について
料紙:飛雲の小さい飛雲紙
サイズ:縦25×横17cm
1184年(元暦元年)に校合した「万葉集」であるから「元暦校本万葉集」といいます。略して「元暦万葉」といいます。
切は「有栖川切」「難波切」といいます。
平安時代中期ないし後期の複数名の寄合書きです。
巻1・巻2・巻4・巻7・巻9・巻10・巻11・巻12・巻13・巻14・巻17・巻18・巻19・巻20(計14巻)が残っており、6巻は無くなっています。
残っている14巻は、完本ばかりではなく、残欠本や切が多くあります。
巻6は鎌倉時代初期の補写本と考えられている。
巻17・巻18は同筆ですが、他の12巻はそれぞれ別筆です。
葉室光俊(はむろみつとし)・宗尊親王(むねたかしんのう)は、元暦よりも後の人であるため、筆者ではないようです。
巻19は、西本願寺所蔵の「三十六人家集」の「家持集」「能宣集上」「能宣集下」と同筆であり、「三十六人家集」の書写年代は「元永本古今集」が書写された元永三年頃ですから、「元暦校本万葉集」の書写年代も元永3年頃ということになります。
よって、藤原行成(ふじわらゆきなり)・藤原定頼(ふじわらさだより)・藤原公任(ふじわらきんとう)は筆者ではないということになります。
源俊頼(みなもととしより)の時代に書写されましたが、源俊頼(みなもととしより)を筆写と認めることができません。
~書道ライフを快適・豊かに~
書道専門店 大阪教材社