稿本北山抄とは
稿本北山抄の作者は?
稿本北山抄の筆者は、藤原公任(ふじわらきんとう 966~1041)です。
藤原公任は、関白藤原頼忠の子で、藤原佐理とはいとこにあたります。
詩歌にも造詣が深く、「三十六人撰」「金玉集」の撰者であり、「和漢朗詠集」の編集にもたずさわっています。
稿本北山抄の内容
稿本北山抄は、朝儀典礼に関して、多くの典籍類を駆使し著した「北山抄」の稿本です。
稿本とは、手書きによる下書きのことです。
稿本北山抄について
北山抄の撰者は藤原公任であり、藤原公任は晩年北山の長谷に隠棲していたため「北山抄」と言われています。
北山抄が一般的ですが、別名「北山納言抄」「四条大納言記」といわれたこともありました。
稿本北山抄は、全10巻のうち10巻目の「吏途指南」のみ残っています。
「吏途指南」は、地方官の職務について概要を記したものです。
料紙は楮紙で、サイズは縦30.6cmです。
現在は、京都美術館に所蔵されています。
稿本北山抄の特徴
行草体。
下書きのため、不用意に速く書いているようです。本文中には抹消や訂正、加筆、削除がたくさんあります。
字形は概ね整っていますが、右下がりに書いた文字多くあります。
点画には筆力があり、筆跡はのびやかです。
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3