馮子振の居庸賦とは
居庸賦(きょようのふ)とは
居庸は、北京の西北約45kmにある山の名前です。
居庸賦は、馮子振が居庸関(北京)を重遊した際に客との談話に疲れて詠じた賦を、のちに本人が揮毫したものです。
文字は、行書で概ね細い線で統一されています。長文をリズミカルに一気呵成に書き上げており、馮子振の技術の高さを垣間見ることが出来ます。
はじめ控えめな行書体で、1/3を過ぎたあたりから草書に近くなり自由奔放な書きぶりに変化します。
馮子振(ふうししん)とは
馮子振(ふうししん 1257-?)は、中国元時代の人で、官につき、後半生は詩文や書画をたのしみ、禅学に専念したと言われています。
字:海粟(かいぞく)
号:怪怪道人
出生地:湖南省攸州(ゆうしゅう)
書画家の趙孟頫(ちょうもうふ)とも深い親交がありました。
馮子振の書風が独特だったためか、当時は書家としては有名ではありませんでしたが、禅僧の間で人気があったようです。
馮子振(ふうししん)の書
与無隠元晦詩 五島美術館所蔵
与無隠元晦詩 東京国立博物館所蔵
易元吉書畫巻跋
与放牛光林語
保寧寺賦跋語
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3