篆書古典一覧 臨書におすすめの篆書
篆書体とは
篆書体は、「篆書」「篆文」ともいいます。
広義には秦代より前に使用されていた書体全てを指しますが、
狭義には「小篆」、または「大篆」「小篆」の2種を合わせていいます。
篆書の種類
「大篆」は、中国の周時代の宣王の時、史籀(しちゅう)の籀(ちゅう)という人が作ったものとされ、小篆の元となった書体です。
石鼓文の書体が大篆にあたります。
「小篆」は、大篆を簡略化して筆写に便利にした書体です。秦時代の公式書体であることから、「秦篆」とも言われます。
その他
印篆
現在も実印・役職印などで最も多く用いられる書体です。
鳥蟲篆
春秋時代から秦代にかけて矛など武具の装飾用に用いられた、装飾性の高い書体です。
九畳篆
篆書体の派生書体で、宋代以降の各王朝・異民族王朝の金において官印に用いられた書体です。
篆書体古典作品一覧
甲骨文
甲骨文は、体系的な文字表現ができる最古の漢字です。
亀甲獣骨文字、甲骨文字ともいいます。
主に占卜(せんぼく)の記録として使われた文字です。
詳しくは、以下のページをご参照ください。
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甲骨文とは?
金文
金石文(きんせきぶん)とは、およそ3200年前に誕生し、金属や石に刻まれた文字のことです。
詳しくは、以下のページをご参照ください。
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金石文(金文・石文)とは?
侯馬盟書
春秋晩期の前5世紀半ばごろまでと推定されている山西省侯馬市の東、東周時代の祭祀関係遺跡で発見された盟書です。
戦国・楚国の書
楚帛書
長沙仰天湖楚墓出土竹簡
望山二号楚墓出土竹簡
包山二号楚墓出土竹簡
石鼓文
石鼓文は、戦国時代の秦のものとされ、唐のはじめに発見された刻石です。
太鼓に似た形の石(石鼓)に、狩猟に関する四言詩(1句4字の詩)を刻したものです。
詳しくは、以下のページをご参照ください。
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石鼓文の特徴や臨書書き方のヒント
秦始皇頌徳刻石
秦及び始皇帝の徳を讃える7基の顕彰碑
権量銘
権量銘(けんりょうめい)は、「権」は天秤ばかりのおもりのことで、「量」は枡ばかりのことです。「権量銘」とは、これらに刻まれた国定であることを示す証明文です。
詳しくは、以下のページをご参照ください。
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権量銘とは
その他の秦代文字
- 雲夢睡虎地秦墓出土竹簡
- 天水放馬灘秦墓出土竹簡
- 瓦文墓誌
- 陶兵俑刻文
瓦当・塼の篆書
- 瓦当
- 塼
木簡・印章・墓誌蓋などの篆書
- 青川木牘
- 敦煌木簡
- 武威磨咀子出土柩銘
- 印章
- 貨幣
- 銅鏡
- 碑額
- 墓誌蓋
漢代以降の石刻篆書
袁安碑
当時隷書が多かった漢代には珍しい篆書体で、後漢に官位の最高である司徒を務めた袁安の墓碑。
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袁安碑と袁敞碑
祀三公山碑
後漢代・元初4年(117年)に建てられたと推定されている篆書体の碑
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祀三公山碑・裴岑紀功頌
天発神讖碑
皇象(こうしょう)の書と伝えられる篆書体で、呉の功徳を述べた内容です。
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天発神讖碑の篆書
李氏三墳記
李陽冰は、線に太細がない篆書です。
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李陽冰とは?
篆書千字文
篆書千字文は、書道の学習や文字を覚えるためにつくられた千字から構成された篆書体の韻文です。
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