継色紙とは、どのような古筆か?
継色紙(つぎしきし)とは、平安時代を代表する余白をいかした散らし書きの名蹟です。
平安時代中頃(11世紀後半頃)に書かれたとされています。
継色紙には、どのような特徴があるのでしょうか?
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かなの名筆 継色紙(伝 小野道風)
継色紙(伝小野道風)・寸松庵色紙(伝 紀貫之)・升色紙(伝 藤原行成)は三色紙と言われ、いずれも書風や構成が特異でかつ優れています。
平安時代を代表する名筆です。
寂しげな味わいは、かな書道が到達しえた頂点を示しています。
継色紙は、冊子本の見開き2ページにわたって歌一首が散らし書きで書写されています。
見開きの左右は、種類や色の違う紙を継ぎ合わせています。
落ち着いた色彩のものが多いですが、その組み合わせが絶妙で、高度な美意識が感じられます。
継色紙の名前の由来は?
もとは万葉集や古今和歌集などから秀歌を選んで書写した私撰集でしたが、その雅さが古来より珍重されて、分断されて茶掛けの掛軸に仕立てられました。
その結果、断簡(元々巻物や帖だったものが分断されること)になって、バラバラに保管されるようになり、現在は20余りが残っています。
掛物にしたときに、色紙を2枚継いだように見えることから、「継色紙」と言われるようになりました。
継色紙の作者は?
古来から筆者は小野道風の真筆と伝えられてきましたが、現在は小野道風の時代からやや下がった11世紀初頭の書写とされています。
継色紙の特徴は?
軽やかな文字の配置。
ゆったりと力強い運筆は、仮名の美の頂点に達しており、手慣れています。
- ゆったりとした行間、2つの文字ブロックのまわりの広い余白が際立っています。行の高低も変化、幅の広い字の横には、幅の狭い字を配するなど、文字の配置に細心の工夫がされており、軽やかな印象を与える。
- 運筆は力強く、息の長い伸びやかな線質で、洗練された仮名の美しさを味わうことができます。
継色紙の臨書 書き方のヒント
- 書式と紙面構成
- 線の太細と墨の潤滑
- 和歌の校合
- 現存する模写本
継色紙の臨書にオススメの臨書用紙・料紙・筆
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