水墨画筆のおすすめ
水墨画筆のおろし方
ふのりで固められた水墨画筆の穂を水にひたし、十分に水をふくませたら指でつまむようにのりを洗い流します。毛先がほぐれたら指先ではさんで水を切り、毛先をきれいに揃えて乾燥させます。
水墨画筆の使い方・筆使い
水墨画の筆は、まず指先・手首・ひじ・肩などに力を入れないようにします。
筆の端(穂先の反対側)を持ち、ひじを高く上げて筆を使います。
水墨画を描くときの姿勢は、自分が描きやすい姿勢がベストですが、座って描くときは、浅く座ります。顔は紙から50cm以上離れて姿勢を正して描きます。
水墨画と書道の筆 違いと特徴
水墨画の筆と書道用の筆にはそれぞれ特徴があります。
書道用の筆は、線が命ですので、線がいきる筆づくりがされています。
水墨画用の筆は、線よりも面を描くことが多く、面を描くのに適した筆づくりをしています。
平筆が多いのもそのためです。
面相筆など繊細な線を描くためにつくられた絵筆は、書道の筆としても充分お使いいただけます。
水墨画筆の種類
水墨画の筆には、大きく分けて3種類あります。
付立筆・線描き筆・面相筆・連筆で、それぞれ水墨画を描く上で用途が異なります。
付立筆は、様々な用途に使える万能な筆ですが、特に穂の腹を使った面を描く表現に適しています。穂にコシがあり、墨含みもよいです。
弊社取り扱いの筆では、玉蘭や長流が付立筆です。
線描き筆は、線表現を得意とする筆で、穂にコシがあります。細い線はもちろんのこと、太い線も描くことが出来ます。
墨含みが少ないため、長い線を描いたり、面を描くのには苦手な筆です。
弊社取り扱いの筆では、骨書や如水、則妙、削用筆が線描き筆です。
面相筆は、細い線を描くのに適した筆で、穂にはコシがあります。
面相筆は、線描き筆より墨含みが少ないため、線描き筆に比べてより面表現や長い線には不向きです。
弊社取り扱いの筆では、黒軸面相や青軸面相、毛書面相が面相筆です。
連筆は、広い範囲を塗るときに使用する筆です。
同じように広い範囲を塗るときに使用する刷毛がありますが、刷毛よりも穂に厚みと弾力があります。
弊社取り扱いの筆では、三連筆・五連筆・七連筆・九連筆が連筆にあたります。
彩色筆は、水墨画で色を塗るときに使う筆です。
この筆は色の確認に適した白色の毛が使われています。
毛の長さは短いですが、顔彩などの絵具をたっぷり含むことができるように毛の分量が多いつくりになっています。
水墨画筆の長流とは?
水墨画の筆洗い
使い終わったら、きれいな水で穂の根元までもみ洗いします。
強くしごくと根元の毛を折ることがあり、切れ毛の原因になるので注意が必要です。
洗い終わったら、穂先を整えよく乾燥させます。穂先を下にして筆掛けに吊ってください。
画筆には紐がついていないものもありますので、そんな筆は洗濯ばさみで挟むか、筆立てにさしておきましょう。
水墨画筆の保管の仕方
移動には筆巻が便利です。
筆の保管については、湿気と虫くいが一番気をつけていただきたいポイントです。
筆を買ったときに付属しているキャップは、つけたままにしておくと、穂をいためる原因になるので、外してください。
水墨画に筆ペン【番外】
「もっと気軽に水墨画体験が出来たら」
そんな方に、まずは筆ペンで描いてみてはいかがですか?
水墨画は、にじみやぼかし、墨の濃淡、かすれの鋭い表現が必須ですが、筆ペンでも表現することは可能です。