始平公造像記の内容、特徴は?
始平公造像記の読み方
始平公造像記は、「しへいこうぞうぞうき」と読みます。
始平公造像記は、北魏時代の楷書で、別名「比丘慧成為洛州刺史始平公造像記」といいます。
始平公造像記の作者
作者は、
書者:朱義章(しゅぎしょう)
撰文:孟達(もうたつ)
始平公造像記の意味・内容
北魏時代の太和22年(498年)の刻。
大きさは縦89×横39cmで、10行、行ごとに20文字あります。
楷書の陽文2行で「始平公像一区」の題額
始平公造像記は、中国河南省洛陽の龍門山古陽洞、北壁、上中下の3段ある大きい仏龕の上段に現存します。
始平公の意味は、「始平公」は人物名で、「始平」は地名、「公」は公務についている人をあらわします。
北魏国家の繁栄を願ってつくられた龍門石窟の創設にかかわった高僧である慧成(けいせい)という人が、亡くなった父の洛陽刺史「始平公」のために、仏像1体を造り、供養したものです。
陽刻(文字や模様を出っ張らせた彫り方)の造像記は珍しく、六朝の陽刻では他に「馬天詳造像記」があります。
陰刻の方が作りやすく、文字の筆画が表現しやすく、保存にも適しています。
始平公造像記の臨書の際の特徴・書き方
ほぼ正方形のマス目の中に、角ばった字形、剛健な運筆で、一字ごとに見事に構成されています。
臨書する場合は、方筆で、点画が特に鋭く、重厚な線質を目指します。
筆法が極端に側筆に見えますが、過度な側筆には注意を要します。
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盛喜 一輝 KAZUTERU MORIKI
大阪府堺市中区深井中町1994‐3
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