印刀 篆刻印刀について
印刀の種類は?
篆刻における印刀は、書における筆と同じもので鉄筆とも言われています。
印刀には片鋒(片刃)と中鋒(両刃)があり、石印材を刻す場合は中鋒(両刃)が一般的です。
両刃は、下から上、上から下への運刀を自在に出来るのが特徴です。
印刀の角度には、大きく厚い「鈍角(厚刃)」と薄い「鋭角(薄刃)」があります。
印刀の角度は、刻風にも影響します。
「鈍角(厚刃)」は、重厚で強い線を表現するのに適しています。
「鋭角(薄刃)」は、繊細な細い線を表現するのに適しています。
印刀の柄には、円形と角型があります。
篆刻印刀と彫刻刀の違いは?
印刀と彫刻刀の違いは、印刀は篆刻用として、彫刻刀は主に木彫の彫刻に使用されます。
刀の厚みに関しては、印刀の方が刀が厚く、耐久性があります。
刻しやすい印刀とは?
初心者の方は、刃幅5~7mmの両刃の印刀がおすすめで、4~9mmの刃幅が一般的です。
篆刻の印刀は、いろいろな種類がありますので、可能であれば店舗に足を運んでいただいて、実際に手に取ってみてください。
自分の手になじむ大きさ・太さ・重さの印刀を選びましょう。
印刀のサイズはどう選ぶ?
印刀のサイズは、印材の大きさではなく、刻る文字の大きさで選んでください。
但し、小さい文字でも躍動的な表現を目的とする場合は幅の大きい印刀を使用することがあります。
また大きな文字でも微細な作業を求められる箇所には幅の小さい印刀を用います。
印刀の使い方 印刀を使いやすくするには?
印刀の柄に皮や糸を巻くと滑りにくくなるので持ち手として安定します。
市販されている印刀には、「皮巻」や「糸巻」などがありますが、何も巻かれていない印刀もあります。
皮や糸は使用しているうちに巻きが外れることがあるので、強力な接着剤などで固定してください。
印刀の研ぎ方は?
砥石か1000番の耐水ペーパーを使用します。
砥石・ペーパーをガラス板の上に乗せ、水をつけて研いでください。
※永字牌の硬質合金印刀は、研ぐことが出来ません。