今回も基本的なことですが、印の押し方をご紹介いたします。
まず、ほこりや汚れが無いよう印面をきれいにします。
印泥はあらかじめねり、ケバがあれば取り除いてください。
印箋は爪などでこすって紙の目をつぶし、ならしてください。
この作業をしておけば印泥のつきもよく、美しい印影が得られます。
罫のある印箋には、左右の中央と天地中央よりやや上の位置に押すのがよいです。
印影に拓款を添えることがあるので、下が少し広い方が都合がよいのです。
印面に印泥をつけるときは、印材を押し付けず、軽くたたくようにまんべんなく均等につけます。
押捺するときは力の配分を考え、印面全体に均等に力が入るよう微妙にコントロールし、両手で押してください。
初心者の方には特に印矩の使用をおすすめします。
静かに印を押し上げ、印影にムラがあったり印泥の薄いところはその部分だけ軽く印泥をつけて再び押捺しますが、その際どうしても印矩が必要です。
重ね押しは2~3回が限度で、重ね押しすぎると、印泥がかぶって印影が重くなり、精彩を欠くことになります。